「英語の発音がうまい」と言われるための4か条

英語の発音は練習によって上達します。練習すべきポイントはいくつも挙げられますが、特に「上手な発音だなあ」という印象に直結するポイントはいくつかに絞り込めます。

この「上手な英語の印象を与えやすいポイント」は、英語の発音を学ぶ上で少し後回しになってしまいがちな部分でもあります。ないがしろにしないよう意識しつつ総合的に英語の発音の上達を目指しましょう。

「英語の発音がうまい」人に共通する4つの特徴

「英語の発音がうまい」という印象に直結するポイントは、あくまでも「留意するべき点」に過ぎません。この部分だけ気をつけておけばバッチリというものではない、その点は誤解なさらぬようご注意ください。

唇と舌を正確に使い、正しく発音できる

発音がうまい人の第一条件は、唇と舌が上手に使いこなせるという点です。母音や子音を発する際の口の形といった基本的な部分はもちろん、「th」の発音や「 l と r 」の区別といった英語的に特徴的な発音が正しくできていると、ぐっと発音上手の印象を与えます。

「th」では舌を前歯の裏に添えるようにして発音します。th の前後に子音がくる場合が多く、単語レベルでうまく発音できるようになるにはそれなりの練習が必要です。些細な点ですが全体の印象を左右しうる重要な部分です。

有声音と無声音を正しく区別して発音できる

音(声の出し方)は大きく分けて「有声音」と「無声音」に区分できます。

有声音は喉の振動を利用する発音、無声音は喉の振動を伴わず歯などで音を作る発音です。たとえば、bag の「g」や book と「k」の音は無声音です。

日本語の音は基本的に母音と一体化した有声音です。そのせいもあってか日本人の多くは無声音の発音が苦手、あるいは、無声音で発音するべき音を有声音として発音してしまいがちです。bag を baggu と言ってしまうわけです。

無声音は明瞭な無声音として発音する、日本語的な発音に流されない、という点を意識するだけで、上手な英語にぐんと近づきます。

アクセントが正しく使えている

英単語には音節単位で特に強く発音する部分があります。これはアクセント(強勢)と呼ばれます。「抑揚」と捉えてもさほど間違いではないでしょう。

日本語は基本的に抑揚を特につけずに話される言語です。アクセントは、英語は声の強弱で表現しますが、日本語は音の高低で表現します。同じアクセントでも、英語と日本語では扱い方がまったく異なるわけです。

日本語の中で外来語として用いられるカタカナ表現の言い方は、英語の正しいアクセントを身につける際に障壁となり得ます。言葉の意味も本来の英語とは微妙にズレたり、意味が限定的だったり、品詞・用法の理解が違ったりします。日本語の中の英語は英語にあらず、という認識を持ちましょう。

リンキングを理解し、使いこなせている

会話では単語ではなく文のレベルで言葉を発します。文章を述べる場合、単語動詞の音の連結(リンキング)がしばしば発声します。

たとえば Let it go. というフレーズは、単語を1個1個読むと「レット・イット・ゴー」のような発音になりますが、一連のフレーズとしては「Let it」の単語の音が一体化して「レリゴー」のような発音になります。

単語ひとつひとつの発音・アクセントが正確に言えても、文章としてリンキングが生じていないぶつ切りの叙述では、流暢な英語という印象はなかなか持ってもらえません。単語レベルの発音を身に着けたら、リンキングの習得にも忘れずに取り組みましょう。