英語の「air」と「are」の発音のコツ

英語の air と are は、実は発音がよく似た単語です。しかし同音ではなく、微妙な違いがあります。その意味で発音の難易度はかなり高めといえます。

発音し分けるポイントは語頭の音です。でも日本語的に「エアー」「アー」と発音してよいわけではありません。英語らしい区別の仕方をしっかり把握しましょう。

air と are を発音する際には、母音の発音をして、直後の /r/ の発音へ滑らかに移行する、といった発音上の共通点があります。

air の発音のコツ

英単語の名詞である air は「空気」「外見」といった意味を示します。air は発音記号で /eər/ と表されます。

air の発音は日本語の「エアー」や「アー」と同じであると思われがちですが、本来の英語の air の発音はやや異なります。

air(/eər/)の発音では、/e/ から /ər/ への発音の移行が大切とされています。

まず、/e/ を発音する際は、口を自然に開き、舌先は下の前歯裏につけます。その状態で /e/ と発声します。

その後、スムーズに /ər/ の発音へ移行します。/ər/ はひとつの音だとみなして発音するとよいでしょう。

/ər/ の発音をする際は、舌を口内奥部へ戻しつつ発声します。舌を巻かずに、ただ引っ込めることを意識します。喉の奥から発音するように、/ər/ と発音します。

air のよくやりがちな発音ミスは、舌を口内の上部につけてしまうことです。その結果、口内の空気の流れを止め、発声される音がこもってしまいます。/eər/ を発音する際は、あくまで舌を平行にして口の奥部へ戻します。

/eər/ の音を含む英単語

air 以外にも /eər/ を含む英単語はいくつかあります。アルファベットの綴りで「air」と「are」が /eər/ に対応します。

ただ、英単語 be動詞の「are」だけは /eər/ ではなく、 /ɑr/ と発音されるので注意しましょう。

「air」(/eər/)を含む英単語

  • fair(/feər/)
  • chair(/tʃeər/)
  • hair(/heər/)
  • pair(/peər/)

「are」(/eər/)をに含む英単語

  • fare(/feər/)
  • care(/keər/)
  • aware(/əˈweər/)
  • spare(/speər/)

are の発音のコツ

are は英語の be動詞のひとつで、主語が複数の場合に用いられます。

are は発音記号で /ɑr/ と表されます。なお、発音記号の /ɑ/ はアメリカ英語をもとにした表し方で、イギリス英語では /ɔ/ と表されます。

/ɑr/ の発音をする際も、母音である /ɑ/ から /r/ の発音へ、滑らかに移行することが重要です。

/ɑr/ も発音する際は、ひとつの音だと考えるとよいでしょう。/ɑ/ を発音する場合、/e/ と異なり、口を丸く開きます。その状態で日本語の「ア」に近い音を発声します。このとき、/ɑ/ と発音しながら /r/ の発音も続けます。

air(/eər/)の /ər/ と同じように、/r/ を発音する際は、舌を口内奥部へ引っ込めつつ発声します。ここでも /r/ の発音だからといって、むやみに巻き舌で発音しないようにしましょう。

our は are の発音と同じになることがある

英単語で「私たちの」を示す our は本来、発音記号で /ɑʊər/ と表されます。しかし our は、are と同じように、/ɑr/ と発音される場合があります。

英語のスピードが速い会話の中で our が出てくる際や、文中の our にアクセントが置かれない際には、たいてい、our は /ɑr/ と発音されます。

その場合は are(/ɑr/)の発音方法と同じように our を発音するように心がけましょう。