英語の中の「発音が2通りある」要注意な英単語

英語には、同じ綴りで発音が異なる英単語、すなわちヘテロニム（ heteronym ）があります。close はヘテロニムの代表例で、/kləʊs/ と発音する場合と、/kləʊz/ と発音する場合、2通りの発音があります。

close の他にも lead や August といった比較的身近な語に2つめの発音がある例もいくつかあります。見逃しがちな知識なのでしっかり意識して学びましょう。

minute

minute は2通りの発音がある英単語です。minute の2通りの発音は明確に異なるので、区別は比較的容易です。

minute は主に時間の「分」や「瞬間」を意味する名詞です。minute は日本語で表記すると「ミニット」に近い発音をされます。
minute のアクセントは第1音節に置かれるので、「ミ」をやや強く発音するように心がけましょう。

minute は「微細な」や「詳細な」を意味する形容詞でもあります。形容詞の minute は日本語で表記すると「マイニュート」に近い発音をされます。形容詞としての minute のアクセントは第2音節に置かれることを意識しましょう。

august も実は2通りの発音をもつ英単語です。一見すると発音は似ていますが、アクセントと用いられる母音が異なります。

August は「8月」を意味する名詞です。日本語で表記すると「オーガスト」のように発音されます。August のアクセントは先頭に置かれます。

August の発音に含まれる /ə/ はシュワーと呼ばれる発音記号のひとつです。/ə/ を発音する場合は口をわずかに開ける程度で、日本語でいうと「ァ」に近い音を発声します。/ə/ のある音節にはアクセントが置かれないことが多いようです。

august は「威厳のある」を意味する形容詞でもあります。日本語で表記すると「オガスト」のように発音されます。アクセントは第2音節に置かれるので、「ガ」の部分を少し強めに発声することがポイントです。

august の発音に含まれる /ʌ/ の音を発音する場合は、口を自然に開いた状態で、短く切るように「ア」と声を出します。

buffet の発音は2通りあります。語末の発音が言い分けるポイントになります。

buffet は「軽食用カウンター」や「ビュッフェ」を意味する名詞です。buffet の発音を日本語で表記すると「バフェイ」に近い発音です。

もちろんですが、カタカナ日本語のように「ビュッフェ」と発音しないように気を付けましょう。

2通り目のbuffet は「打撃」や「虐待」を意味する名詞です。日本語で表記すると「バフィット」に近い発音をされます。語末ではしっかりと /t/ の発音をすることが重要です。

number も2通りの発音を持つ英単語です。 number に含まれる b を発音するかどうかが区別するコツです。

number は主に「数」や「数字」を意味する名詞です。 number の b はしっかりと発音されます。

「かじかんだ」や「凍えた」といった意味の形容詞 numb の比較級も number と表されます。 numb の b は発音されません。そのため、日本語で表記すると「ナマー」のように発音されます。

wind も2通りの発音を持つ英単語のひとつです。第1音節での発音を比較することで、区別をつけることができます。

wind は主に「風」を意味する名詞です。wind の「wi」は綴りの通り、「ウィ」のように発音されます。

wind は「うねる」や「巻く」といった意味の動詞でもあります。wind の「wi」は綴りと異なり、「ワァイ」のように発音されます。

lead は2通りの発音を持つ英単語です。lead は音の伸ばしの有無や母音の発音の違いで区別されます。

lead は「導く」や「連れていく」という意味の動詞です。lead は日本語で表記すると「リード」に近い発音をされます。lead の「ea」は「リー」と、明確に伸ばして発音されます。

lead は「鉛」や「鉛製品」といった意味の名詞でもあります。「鉛」の意味での lead は日本語で表記すると「レッド」に近い発音をされます。

lead に含まれる /ɛ/ の発音をする場合は、口を自然に開いた状態にして発声します。発音が日本語の「エ」とほとんど変わらないと考えてしまって大丈夫です。