英語のスピーチやプレゼンのときに意識するべきポイント

学校の授業や仕事の際に、英語でのスピーチやプレゼンテーション(プレゼン)を求められることがあります。

授業でのスピーチでは自分の好きなものや夢について話したり、仕事でのプレゼンでは伝えたい考えや売り込みたいサービスを論理的かつ情熱的に伝える、といった場面が想定されます。

英語におけるスピーチには特有のコツがあります。例えば、抑揚を意識することやジェスチャーを積極的に用いることが重要とされています。

抑揚と速度を意識する

英語でスピーチやプレゼンをする際には、抑揚をつけたりスピーチ速度を意識することが重要です。

抑揚をつける

英語のスピーチやプレゼンをする際には、抑揚をつけて話すとよりよいでしょう。

スピーチ中における抑揚とは音の調子の上げ下げや音の強弱を指します。平たくいえば、大きな声を出して話したり、語り掛けるような小さい声で話すことです。

スピーチの中で、重要なポイントを音の調子を上げて強めて話すことで抑揚をつけます。反対に、スピーチの盛り上がりの直前は声色を下げて、比較的声量を弱めて話す場合もあります。

例えば戦争の悲惨さを訴えるスピーチをする場合、戦争の犠牲者の数や用いられた武器の説明部分を声を強めて話す、といったコツが有用です。強めていうことで、聞き手に戦争の深刻さを直感的に理解させられるからです。

その他にも、意図的に印象づけるために、名言の引用やスピーチの導入部を声の調子を上げて話すこともテクニックのひとつです。

例えば、スピーチの出だしで自分の経験談を話す場合、声の調子を上げて話すことで、その経験談がスピーチの主題につながると聞き手に早く理解してもらうことができます。

適切なスピーチ速度で

聞き手の立場に立ったスピーチ速度を心がけることが大切です。緊張やアドレナリンによって、無意識に早く話してしまうとされています。

早すぎるスピーチは聞き手にとって、要点を理解することを難しくさせてしまいます。スピーカーの言葉の意味や意図を理解する前に次の内容へ進んでしまうためです。

例えばスピーチ中に聞き手に対して、「Why」などを用いた疑問を投げかけた場合に、間髪入れずに次の話題に進んでしまうことがあります。

その結果、せっかく聞き手に疑問を投げかけたのに考える暇を与えず、聞き手がスピーチへの理解を深めることができなくなってしまいます。

スピーチの中に、スラスラと話す部分があってもよいですが、全体として適切なスピーチ速度を保つように努力しましょう。

つなぎ言葉はなるべく使わない

英語のスピーチ・プレゼンにおいては、つなぎ言葉をなるべくいわないように心がけましょう。

英語のつなぎ言葉とは「uh」「um」「you know」「like」「kind of」といった言葉です。つなぎ言葉は文と文の間をもたせるために用いられる表現で、特に意味はないとされています。

スピーチ中につなぎ言葉を多用すると、知性的ではない印象を与えてしまったり、スピーチの要点がわかりづらくなったりすることがあります。

例えば「早起きが大切である」という主題のスピーチをする場合に、つなぎ言葉を多用すると、スピーチ自体がぎこちなく聞こえてしまいます。早起きして何ができるのかという点も理解されづらくなってしまいます。

  • I think that getting up early is important because I can study and read a book early in the morning.
  • I think that , you know , getting up early is , um , important because , like , I can study and read a book early in the morning.

しかし、演出として意図的につなぎ言葉を用いる場合は問題ないといわれています。例えばスピーチの内容において、引用する会話やセリフにつなぎ言葉が含まれる場合には、使っても大丈夫だとされています。

アイコンタクトやジェスチャーを効果的に用いる

英語のスピーチやプレゼンの際には、アイコンタクトやジェスチャーを効果的に用いて、より説得的なスピーチに見せることができます。

特に英語でのスピーチにおいては、ジェスチャーはボディーランゲージと呼ばれるほど、言葉と同等の力を発揮するといわれています。

アイコンタクトを用いる

「目」をスピーチで効果的に用いるためには、ぼーっと先を見つめるのではなく、アイコンタクトをとります。

アイコンタクトとは、相手と目を合わせることや視線を交わすことをいい、スピーカーの気持ちや情熱を伝えるには効果的なツールです。

例えば、聞き手が比較的小人数なのであれば、1人ずつ目を合わせて、語り掛けるようにスピーチを展開します。反対に、大人数に対してスピーチやプレゼンをするのであれば、見る方向をいくつかに分けて、交互または順番に数方向を見ます。

ジェスチャーを用いる

ジェスチャーは、スピーチで強調したい部分に用いられると良いでしょう。例えば、スピーカーが問いかけている問題の重大さを、両手を大きく広げながら表現すると、事の深刻さが視覚的に理解されやすくなります。

ジェスチャーはスピーチ内容を整理する目的としても有用です。例えば、「I have two things to talk about…」や「the third one is…」という際に、実際に指で数を示すことで聞き手にとってわかりやすいスピーチとなります。

アイコンタクトやジェスチャーを習得するためには、鏡の前に立って練習したり、日頃から身振り手振りで物事を説明する習慣をつけたりすることが必要です。

英語の発音を気にしない、雄弁に話す

スピーチやプレゼンをする際には、細かい発音を気にせず雄弁に話すことを心がけましょう。

もちろん英語の発音をなおざりにしていい、というわけではありませんが、スピーチやプレゼンで最も大切なのは自分自身を表現し、要点を伝えきることだからです。

特に日本人は英語の発音に対して苦手意識が強く、スピーチでは自信なさげに発音する場面が多く見受けられます。いちいちアクセントや発音を気にしながらスピーチをしてしまうと、説得力の欠けた弱弱しいスピーチに聞こえてしまいます。

英語の発音は一朝一夕で身につくわけではありません。したがって発音に不安があった場合は、あまり発音の出来不出来を気にせず、本番では力強くスピーチをすることに注力しましょう。